月曜日、大切な親戚の葬儀のため、信州上田へコロナ禍の中行って来ました。
親戚の人が、上田市の名物のくるみ味噌そばの『刀屋』へ招待して
くれました。
ざる蕎麦は、今まで麺つゆにねぎ、大根おろし、ワサビの薬味を入れて、
そばをズルズルと、音を立てながら食らいつくのが、醍醐味で好きでした。
しかし『刀屋』のそばは、くるみ味噌に薬味を入れて、そこへそばをつけて
食べます。地元で取れたクルミをすり鉢ですり潰し、そこへ味噌とミリンを
入れた甘味噌くるみで、そこに蕎麦をつけて食べると、くるみの香りが
鼻をくすぐり、くるみ味噌が絡まって、池波正太郎氏が通った味に
納得しました。
『刀屋』さんは、コロナ禍の前は行列で1時間待つのは、当たり前ですが、
このご時世待ち時間無しで入店出来ました。
店員さんが「初めての方は、小盛りか普通盛りでいいですよ」と言われて、
若いお客さんを見ると、山盛りの大盛りを食べているのをみて、
私には美味しく食べられない量だと思いました。
その後、日本で唯一の八角形で反りの美しい三重の屋根を持つ、
国宝安楽寺へ。
三重塔と言われていますが、塔の下の建物を守る為、1番下には裳階屋根
(モコシヤネ)があるため四の屋根があります。
屋根の反りの曲線が実に見事で、実に美しく思わず合掌していました。
この塔が建設されたのは、1290年代の鎌倉時代末期です。
次は、車で15分ほどの青木村の国宝大法寺三重塔へ。
この塔は『見返りの塔』という名で親しまれている位、姿が美しく
山の中腹にあり、遠い所からも見えるため、そんな名前がついています。
この塔も、鎌倉時代末期の建立と聞いて、『どうして上田の田舎町に
国宝が二つもあるのか』不思議に思いました。
係員に聞くと、鎌倉時代の北条氏と上田のつながりが強く、
上田出身の優秀な僧侶を二人を、当時の中国宗に学徒として派遣していた。
塔の建立の時も、中国から塔の専門集団を招いて建てられた。
皆さんもコロナ禍が収まったら、国宝の塔と刀屋のくるみ味噌そばを
お楽しみ下さい。ワクチンの接種が進めば、そんなに時間はかからないかも。