今日は、桜のシーズンから少し過ぎましたが、日本三大桜の孫の
移植騒動を紹介します。
日本三大桜は、山梨県の樹齢約2000年の『山高神代桜』と、岐阜県の
樹齢約1500年の『根尾の薄墨桜』と、福島県の樹齢約1000年の
『三春の滝桜』です。
そして、我が店の駐車場に薄墨桜の孫の桜の木があり、毎年淡い薄墨桜色の
小さな花びらを付けていました。
この桜の木は、28年前に友人からもらった木ですが、その時は親指程の
太さでした。そして、年数を重ねるごとにドンドン太く高くなりましたが
桜は全く咲きませんでした。口の悪い友人は「木がこんなに大きくなっても
桜が咲かないのは、桜の木ではなく違う木じゃないのか。ホームセンターで
売っている桜は、細い木でも咲いているぞ」と冷たく言いました。
それでも私は、桜の木の下の下草を刈ったり、肥料を蒔いたりする事
20年ーーー。
そして、21年目に『今年もダメかも』と諦めかけている時、なんと一輪
桜の花ビラを発見した時の喜びは、満開の桜の山に立った感動でした。
その年は一輪だけでしたが、次の年は十輪、その次の年は木の半分、
四年目でようやく全体に咲くようになりました。それから数年は淡い
薄墨桜を楽しみました。しかし、国道8号線バイバス工事に桜の木が
ひっかかり、伐採する事になりました。
私は「今年は最後の薄墨桜を見てから伐採して欲しい」とお願いして4月末に
伐採しました。しかし、三大桜の孫の桜だという事が分かると、店のお客や
桜の愛好家が「挿木をしたいので、是非、枝を分けて欲しい」言われて沢山の
人が枝を持って行かれました。
そして、枝を消毒して根の促進剤に漬けたりする人や、直接地面に挿す人等
三大桜の蘇生を試みています。
数十年後には、小矢部市が薄墨桜の里になっているかも。