今日は、福井県三方五湖の一つ水月湖の『年縞』を見るために、
『年縞博物館』に来ています。
水月湖は、三方五湖の中で最も広く、水深が34mです。
この湖の底には、7万年の歳月をかけて積み重なった『年縞』と呼ばれる
縞模様が形成されています。
一年間で微生物や様々なものが堆積して、明暗一対の縞が一年で0、7mmです
それが7万年分で45メートルの長さになり、年縞を解析することにより、
当時の自然環境(気温、水温、埴生など)や自然災害(地震、津波、洪水、噴火等)
に関する精度の高いデーターが得られます。
今までは、放射性炭素年代測定法で年代を推測していました。しかし物の
放射線がそれぞれ違い、1000年や2000年の誤差は普通でしたが、
『年縞』が発見されてからは、万年単位で数年から数十年の誤差になりました
例えば、29、850年は氷河期で動植物が少なく、平均気温はー1度で、
5883年は温暖で平均気温は十2度で、動植物は栄えていた。
又、3078の日本最大の大噴火の時は、水月湖に約15cmの火山灰が
積もり年縞にはっきり表れています。このように7万年分の年縞が出来るためには、
水深が34mある為、魚に底を荒らされない。
河川が入り込んでいない為土砂が、入り込まない。断層が安定している。
など奇跡的な条件があった。今では、世界の年代測定の標準物差しに使用されています。
7万年前は、ホモ・サピエンスがアフリカから世界に広がっていった時代、
自分の人生の長さから考えると100歳で7CMの年縞です。