昔から、美人の姿や振る舞いを表す言葉に「立てば芍薬、座れば牡丹、
歩く姿は百合の花」があります。
今日は、『芍薬フェアー』の開催を夢みるOさん夫婦の紹介です。
本名と場所を明かせないのは、26種類2600株の芍薬の、ピンク、
白、紫、赤色の大輪の花が咲き乱れた畑は、道が狭く車が渋滞すると、
民家の人に迷惑をかけるためです。
O さんが、芍薬に取り憑かれたキッカケは、公式には富山県薬用植物園へ
行った時、芍薬の花を見てその可憐さと、ほのかな香りに感動して、
育て始めたとしている。
しかし本当は、ある日、昔のお嬢さんグループに芍薬の花をプレゼントすると
「ワアー芍薬だ!綺麗ね!ほのかな香りが何とも言えないわ!」と、
モミクシャにされた。Oさんは長い人生でこんなモテた事は初めて
だったので『女性にモテる為には、花のプレゼントが一番だ』と思い、
芍薬を育て始めたのがキッカケですと笑います。
今年で13年目を迎える今は、雪がある間は休みですが、雪解けとともに
毎日畑に来て、芍薬2600株の世話を夫婦で世話をする。
ブルーシートの屋根の休憩場から見下ろすと、紫、ピンク、赤、白の大輪の
芍薬が何枚もの畑一面に広がっています。
よく見ると、畑には沢山の昔のお嬢様方が、剪定バサミを持ってバサバサ
切り取っています。私が「あんなに沢山抱えていますがいくらですか?」と
聞くと「タダでで上げています。女性に喜んでもらうのが一番!
女性の笑顔は、周りを明るくて幸福にするでしょう。
この笑顔と楽しい笑い声のために頑張れるのです」
「タダで持ち帰りで大丈夫ですか?」と聞くと、
「牡丹や芍薬は(肥料食い花)と言われるくらい肥料を使うので大変で、
テーブルの上に募金缶を置いてます。花束を抱えた人が入れて行きます」
Oさん夫婦の夢は、となみチューリップフェアーのような芍薬フェアーを
開くのが夢で、目の前の雑木林を切り取ると、富山湾の向こうに立山連峰と
手前の畑には、色とりどりの芍薬の花が咲き乱れと、新しい観光名所になる。
しかし、Oさん夫婦にとってこれ以上芍薬の花を増やす事は、お金も身体も
限界で、見かねた人達がボランティアで手伝っています。
この素晴らしい花園を、高岡市や富山県が手助けして整備すれば、
高岡市の新しい観光名所になり、芍薬フェアーも実現するでしょう。
芍薬の花言葉は「恥じらい」「慎しみ」「はにかみ」ですが、笑いながら
黙々と作業する奥さんを見ていると、この奥さんこそ芍薬だと納得しました。